定住・移住新企画
冬の田舎暮らし体験ツアー報告


 今年の12月は、例年になく雪が少なく青森空港に到着した参加者12名は、雪が少ないのに驚いていました。まず最初に到着した一行が向かったのは、鰺ヶ沢街のスキー場です。この日は快晴で滑りごこちがベストでした。スキーに参加したのは7名です。残りの方達は白神自然学校で、木工体験と学校周辺の里を散歩する体験を行いました。鰺ヶ沢スキー場のリフトの頂上からは日本海が一望できます。岩木山麓にあるこのスキー場は、スノーボードやスキー客でにぎわっていました。青森県は、下北半島の釜房スキー場・八甲田山スキー場・大鰐スキー場・百沢スキー場等々たくさんのスキー場があります。参加者は首都圏の人達なので新潟県の重い雪をイメージしていました。サラサラした北東北の雪質に感動していました。初めて滑る水上 龍君、小学校5年生は、ドキドキです。しかし、一回滑ってきてからはうまいもんで、すいすい滑れるようになっていました。小学校の先生をして2年目の杉浦さんは、横浜っ子だそうですが、とてもうまく楽しんでいました。お昼ご飯は、白神汁と手作りのおにぎりを外で鍋を温めて食べました。体が冷えていたのでとても暖まっておいしかったです。約4時間ぐらい滑った後は自然学校に移動しました。


 自然学校に着いた参加者は簡単な自己紹介をした後に、予定になかった餅つきをしました。木のうすで全員が餅をつきました。「つかない人は食べれないよ」の一声に、がんばりました。終わった後は、きなことあんこをつけて食べました。とてもおいしいといって食べていました。この日は、その後にお風呂に入り、食事をすませ、農家に民泊です。津軽弁がわかるかなあと考えながら、農家に宿泊に出かけました。


 次の日は、朝からスノーシューを履いて白神山地の然ケ岳方面に出かけました。初めて履いて歩く人、自分のスノーシューを持ってきた人と様々です。このコースは、江戸時代の紀行家 菅井 真澄が白神山地に入ったコースにちなんで(ゆきのもろたきコースと名付けて)、途中で俳句を一句詠むという企画もついています。参加者は、その題材を探しながらの「地吹雪体験ツアー」です。この日は快晴で天候がとてもよく地吹雪ではありませんでしたが、景色を楽しみながら途中雪の中に、ブナのイガを発見したり、カモシカの足跡、ウサギのワナを見つけたり、ツララを発見したり、都会にはない体験を楽しみました。
 帰り道、しばし足をとめて一句書き上げた人から、その場で一句詠みました。皆さんは、すごい俳句名人で「オウー」と声がでて、とても楽しいひとときを過ごしました。


 学校に戻って昼食をすませた後は、青森県の担当者から、青森県が進めている定住・移住の取り組みの紹介と、就労についての研修がありました。青森県では「おためし体験」の数々のイベントを企画しています。今までも6名の方がこのイベントに参加し定住しています。また、就労という事で、青森県では農業大学校を企画し、何をやりたいかという就労内容にそった形の研修を実施しています。また、どういう農業があるか、その就労の稼ぎについてもアドバイスをしています。そんな話に、参加者はたくさんの質問をしていました。この研修が終わったら、今度は実践ということで、一番難しいりんごの剪定作業を体験に、地元の農家の木村才樹さんのりんご園に出かけました。冬から春にかけて行う剪定作業は、リンゴの収穫などに影響します。ベテランの剪定師でも一日4本〜5本の木しか剪定できないという作業を体験しました。はしごに登って剪定師からアドバイスを受けました。しかし、どの枝をどう切るのか、「さっぱりわからない」と言いながら、剪定作業を終え、その後は新発売のりんごとももを掛け合わせたリンゴジュースとリンゴを試食し、満足して自然学校に戻りました。


 夕ご飯を食べた後は、お昼の白神山地の地吹雪ツアーと鰺ヶ沢町を知ってもらう意味で、「白神山地の由来」と「赤石またぎ」の授業を行い、農家の宿泊に移動しました。参加者は、とても充実した田舎暮らし体験だと喜んでいました。 最終日は、朝食を済ませた後に感想を述べてもらいました。田舎暮らしを希望してきた人達なので、地元の人のもてなしや、暖かみが良かった。こういう地域だったら来てみたいという人、漬け物がとてもおいしくて学びたかった人、田舎暮らしを通して、自然との共生の知恵を学び、充実した人生を歩みたいと言っていた人、田舎が大好きで、ますます好きになりましたという人、様々な意見がたくさんでました。この後、鰺ヶ沢名物、海の駅にでかけ海の幸、山の幸、川の幸をたくさん買い物しました。冬の名物「鱈」(タラ)やイカがとても安いのにびっくり、ヒラメが安いといって一匹購入した人もいます。


 最後は、皆さんの希望もあり、三内・丸山遺跡を見学しました。一ツ森地区は昔大きな栗畑がありました。ブナ・クリ・トチノキ・イタヤカエデ等々、三内・丸山の縄文のイメージを180度変えたみたいです。また、白神山地と三内・丸山の環境があまりにも同じで、樹林の文化がここにはあるんだと言っていました。参加者はこの田舎暮らし体験ツアーで、どういう青森県をイメージしたのでしょう。観光ではない、こういう田舎暮らしを体験する企画にとても新鮮さを感じたみたいです。私たちは、多くの皆さんにこれからもこういう企画をたくさん用意しますので、是非、また、ホームページなどをご覧になってご参加ください。
また、お会いしましょう。ありがとうございました。



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